獣眼  大沢在昌

久々にハードボイルドが読みたくなり手にしたのは大沢在昌さんの獣眼。

 

腕利きで孤高のボデイガード、キリが主人公。

古武術合気道、拳法を習得し、達人として1対1の闘いなら無敵で超一流のプロフェッショナル。

河田早苗と名乗る女性から17歳の女子高生さやかを1週間警護してほしいと依頼が舞い込む。

さやかは未来を予測できる超能力を持つ至高会会長、河田俊也の愛人の子であり早苗がその母であった。

さやかには人の心象を見抜ける特殊能力「神眼」が備わってる要素があり、1週間以内に開眼するかもしれないと。

それを恐れるプロの殺し屋たちからさやかの命を守ってほしいとキリは聞く。

 

だが真相は双子の姉妹、ほのかが父、母、さやかの3人を殺し至高会を乗っ取る企てだった。

 

500ページ越えの大作、ただ中盤から終盤にかけての中だるみ感は少し気になりました。

説明的なセリフが多く、やや物語の流れの停滞感があり、キリのアクションシーンをもっと期待していただけに・・・て感じでした。

流石に大沢さんだったのは、双子の姉妹が謎解きで、獣眼に腹落ちさせるところは長年のファンとしては読み応えはあった。

超一流のボデイガードに徹した挙措身体と、垣間見える人間味を持つキリの魅力は堪らない。

次も追いかけたい作品の1つになりました。