クリスマスに年末年始、酒を嗜むものにとっては楽しくまた酒量が増える時期だ。
自制心に甘くなり易いこの時期の己を、少しでも肯定してくれる内容と期待を込めて読み始めたが、開いてみて良かったと思いきや閉じようかとしたり、ページめくるたびに惹き込まれていった。
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酒は面白いもので家族や心安い友人と交わすと本当に進むものだ。
美味しい料理とともに味わい尽くすのは、まさに口のこえたミドルエイジには至高の一時でもある。
既知であるものもあったが本書は酒好き医師の著者が、医学的見地からの解説で説得力があった。
結論から言うと休肝日も大事だが酒の総量を減らすこと、飲む量と同量程度の水を飲め、酒によるダメージは今まで飲んできたエタノールの蓄積によるもので、膵炎のリスクにもなりえるとか、アルコールは脳全体を委縮させるものでもあると。
翌朝のすっきり感の為に頼りにしてるウコンは、肝臓にはあまりよくないとか何か校長先生に静かな口調で道徳の話を聞いてるような気分になってきた。
一方で良い情報もたくさんあり一部を己の知識、知恵として整理したいのでいくつか書いておこう。
よく聞く話だが飲酒前にチーズを摂るのは,タンパク質と脂質は消化吸収されにくく、胃に長い時間留まる。
これは牛乳を飲んでおくとよいのと同じことなのだろう。
タンパク質は体内に入ると小腸でアミノ酸に分解、吸収され肝臓へ運ばれる。
アミノ酸は肝臓の解毒作用、アルコール代謝を促進するなど肝機能を向上させる働きがあるとのことで、また飲み始めの最初で摂るといいのは油ものでから揚げやフライドポテト、これは飲んでる間中美味しく頂けるものだが二日酔いになりにくいんだとの事。
食物繊維(きんぴら、切り干し大根)は大腸まで届く食品成分で、胃腸に長く溜まるためアルコールの吸収を緩やかにしてくれるものだ。
飲む前に食べておいたらいいものはチーズ、納豆、ビタミンB1、食物繊維と知識として持っておくと便利いい、示唆に踏んでいる。
本格焼酎は血栓を撃退、赤ワイン由来のポリフェノールは抗酸化能力が非常に高く、認知症にも効果があり、ピロリ菌に対する殺菌作用もある。
日本酒はコラーゲンの材料であるアミノ酸が豊富で美肌には欠かせない成分など。
総じて今後の戒めとして、予防線しては有効そうに思えたデータも、あくまでも健康体で適量を飲んだ際の認知症や血管系でそれもそこそこか、基本酒は毒の要素が大きいのかなと。
それでも好きは好きだ。
自制心も割とあり普段からかなり身体の健康習慣はある、長く酒とは良い関係でありたいので個人的にはとてもgoodな本でした。