世間のサービス業を中心としたベストセラー「日記」シリーズ
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50歳で失業、以降15年間に渡りタクシードライバーとして勤務した著者による怒りと悲哀とユーモアの録。
タクシー業界、仕事の裏話が満載。
お客を選べない仕事で中には嫌な人、やたらと上から目線の威張った人やその筋の人もいたりの中、プロとしての直向きな接客姿勢に頭が下がります。
大変な仕事を乗り越えられたどころか、ご自身の中で完全に消化されていて、ユーモアを交えての話し方に著者の温かく実直なお人柄が各章に漂う。
特に興味深かかったお話は
・その筋の方
・ソープ嬢
・バレバレの詐欺師
・潤んだ瞳で見つめてくる・彼・
・個人タクシーの狭き門、資格取得の難しさ
・黒タクシーとハイヤーの違い
でした。
自分一人でドライブする空間は快適だが仕事で人を乗せるとなると話は別だ。
あの狭い密室の中、客に怒鳴られたり騙されたり愚痴を聞かされたりと、著書を読むまでこんなにタフなプレッシャーだとは思わなかったし、知らない人も多いのかも。
色んな仕事の裏側を知りたいと、このシリーズ2作品目。
ふと思ったのは日本のあちらこちらでインターナショナルしてきてる状況下、クレーマーの大半が日本人というのは何か引っ掛かる、寂しい。
日頃のストレスをぶつけ易いところにと、いったところだがこのストレスの根っこが何からきてるのか、本書を読んで考えるきっかけになって貰えればと願う。
自分自身も日頃、サービス業の方々に、過度なプレッシャーを与えていないかと振り返り、又そのサービスを利用するタイミングでは、無理のない範囲で・良い・お客でありたいなと本書を閉じた。
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